ORIGINAL DATA — 独自調査

1件の予約が、7回転記される
——ダイビングショップ34年の実測データ

ダイビングショップの現場で、1件の予約が何回書き写されるかを実測した結果は「7回」でした。週30件の予約を受ける店なら、転記だけで月に約30時間。この記事は、その内訳をすべて公開する一次データです。

実測: 予約が通る7つの関所

数えたのは、私自身の店の、ごく普通の1日です。特別に非効率な店ではありません。むしろエクセルもLINEも使いこなしている「デジタル化済み」の店です。

#転記先作業内容所要(目安)
1受信メモLINEの予約文を読み、手元のメモに要点を写す2分
2予約表メモから予約表(エクセル)に日付・人数・コースを転記2分
3段取り表前日に予約表から当日の段取り表へ書き写す2分
4装備リスト体格・レンタル有無から器材リストを作る2分
5日報実施結果を日報に記入2分
6月次集計月末に日報から売上集計へ1分
7会計資料集計から会計・申告用資料へ1分

出典: 相川浩一(Ocean)による自店実測(2026年)。件数・業態により変動します。引用の際は本ページへのリンクをお願いします。

計算: 月に何時間消えているか

1件あたりの転記合計は約12分。週30件なら、30件 × 12分 × 4.33週 ≒ 月26時間。ここに前日リマインドの手動送信(1件2〜3分)と月末の締め作業を足すと、月25〜30時間という数字になります。時給1,200円換算で毎月3〜3.6万円。年間では36〜43万円が、誰の笑顔にもならない作業に支払われています。

さらに見逃せないのが転記ミスの二次コストです。7つの関所は、7回の間違うチャンスでもあります。器材サイズの写し間違い1つで、当日の海で30分のロスが生まれ、お客様の体験が濁ります。

結論: 転記は「起点を1つ」にすれば消える

7回の転記は、7つの表があるから起きるのではありません。最初の情報が、次の表に自動で流れないから起きています。LINEで受けた予約文がそのまま予約表になり、予約表から段取り表・装備リスト・日報・集計が自動で生成されれば、人が書き写す回数はゼロになります。

私の店ではこの構造をNiraiDeskとして実装し、毎日使っています。仕組みの背景は「名もなき作業」とは何かに、開発の経緯は夜9時、閉店後にひとりに書きました。

あなたの店では、何回書き写していますか?

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